旧暦肥培管理®とは

旧暦肥培管理®とは

そもそも「旧暦」とは?

紀元前より多くの国で、月の満ち欠けをもとにした「太陰暦」が暦に使われていましたが、現在ではほとんどの国で、地球が太陽の周りを回る周期をもとにした「太陽暦」が使われるようになりました。

月が地球の周りを公転する周期は約29.53日、すなわち太陰暦の1か月は平均29日半、12か月は約354日です。これは、現在使われている太陽暦(1年約365日)と比べると、1年で約11日、3年では約1か月ほど短い日数で、このずれは年と共に増え続けます。

一方、地球が太陽を周回する時期によって気温が変化し、太陽の動き(位置)が日常の基準となっていたので、太陰暦のカレンダーと季節のずれを調整するため、3年ごとに1年を13か月とする閏月を設ける方法がとられてきました。

日本は明治5年、欧米で一般的であった太陽暦の制度に変更しました。以来、それまで使われていた太陰暦が「旧暦」と呼ばれるようになりました。「旧暦肥培管理®」とは、かつて使われてきた、月の満ち欠け(月齢)の暦に基づいて植物栽培の手入れを行うやり方です。

月が地球に及ぼす大きな力

月や太陽からの引力などによって、地表には起潮力が働き、海に潮汐が生じることが知られています。この起潮力は、月に面した側とその反対側の海面では外側方向に、その中間部の海面では内側方向にそれぞれ作用し、1日2回の満潮と干潮を引き起こします。

太陽が地球に及ぼす力は月の約46%で、月からより大きな影響を受けていることが分かっており、その力の大きさは中緯度地方において、地面を30cmほど持ち上げ、海面を約1m上昇させるほどのまさに天文学的なスケールです。太陽・地球・月が同一に並ぶ、新月と満月の時期には、太陽から受ける起潮力が最大になるので、満潮時の海面は一層上昇(大潮)し、地球にはより大きな力が働きます。

月と植物の関係

植物生長と重力、月齢との関係

根が地中方向に、茎が上部方向に伸長する「重力屈性」や、宇宙での無重力栽培実験で証明されているように、植物は重力に強い影響を受けて生長し、重力のある環境でしか生長できないことが分かっています。そして、植物ホルモンのオーキシンや細胞内のアミロプラストが、重力感受のメカニズムに深く関わっていることなども解明されつつあります。

こうした植物生長と重力の関係に基づけば、月が地球にもたらす起潮力、すなわち月の動きが植物生長に作用し、植物の生理機能や生長に働いていることは明らかです。そして、古来から伝承されてきた栽培法や、経験として行っている月の暦に基づいた農作物の手入れ法が、月からの作用を利用したやり方で、自然の摂理に則った理になかった手法であることが分かります。

根の細胞や植物全体の生理機能の動きと、月の周期の関係を示した図は下記の通りです。

植物の生長と重力、月との関係

月齢による栽培管理

東京グリーンが提案する「旧暦肥培管理®(月齢肥培管理®)」は、月の暦(月齢)に合せて、周期的に水・液肥・生長調整剤の施用コントロールを行う栽培法です。それは、できるだけ無駄を省き、効率的な手入れによって、順調な生育と十分な収穫を目指すことを目的としています。

具体的には、下表のように各月の半月を4期に分け、各期の根・葉・果実の働きや生理機能に合わせて、自然な作用を助長する効果的な手入れをすることです。詳細は「各月の旧暦肥培管理®」をご覧ください。

植物の生長と重力、月との関係

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